EP13. 留学10日目、銀行口座を開設する

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まとめ:自分にあった銀行に口座を開設するのが大切

留学生でもアメリカの銀行で口座を開設できますか?。

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アメリカで銀行口座を開設する

現地の銀行口座の必要性

奨学金をもらえる人、自費で全てをまかなう人、どちらにせよアメリカでの収入がない限り日本からお金を持ち出すことになります。以前は銀行やカード会社が発行したトラベラーズチェックや郵便局が発行した国際郵便為替などを利用できましたが、前者は2014年3月31日が最後、後者は2019年12月30日に廃止されました。郵便局の国際郵便為替は少額(確か10万円以下)の場合、手数料が500円(それと郵送料)と銀行に比べて安くよく利用したのですが、廃止は残念です。

ペイパル(PayPal)経由で大学や家賃を支払えればいいですが、対応してくれるかどうかは相手に確認しない限りわかりません。よって現在は日本からアメリカへ電子送金するのが基本であり、その受取先としてアメリカ現地の銀行に口座をもつ必要が以前よりあることになります。どうやって送金すると手数料が一番安く済むかは別な機会に検討することにして、ここでは銀行で口座を開き方を説明します。

銀行口座の開き方

必要な書類

正直な話、アメリカで銀行口座を開くことは難しくないです。通常は以下のような書類、証明が必要です。

  • パスポート
  • 学生証もしくはアメリカの運転免許証
  • 大学の入学許可通知
  • 最低限の現金(せいぜい最初は数十ドル)

確認事項

ソーシャル・セキュリティー・ナンバー(SSN)を聞かれることがありますが、F1ビザで初めて大学に留学する生徒さんには発行されないので「I don’t have one」とか「I’m not eligible」と伝えれば、相手も理解するはずです。私はインターネットがない時代だったので、直接希望する銀行の支店に出向いて何が必要か確認しました。銀行によって多少必要な書類が違うので、現在もこの方法は非常に有効です。学生寮に住む場合、住所は大学内のP.O.BOX(私書箱)になりますが、まれに受け付けない銀行もあるので確認が必要です。また質問する時もしくは口座を開設する時は、窓口ではなく、横にある個室で顧客と1対1で対応する担当者と話しをします。

口座の種類

開く口座ですが最初、当座預金(checking account)だけで十分です。ただしこの口座は利子がつかない、もしくは非常に低いのでまとまったお金がある方は貯蓄預金口座(saving account)やCertificate of Deposit(CDと呼ばれ、日本の定期貯金のようなもの)も一緒に開いても構いません。ただしこれらの口座を開くと通常、口座維持手数料がかからない預金限度額があがります。また当座預金は月に何回もお金を出し入れしても問題ありませんが、貯蓄預金は数回と制限があります。従ってアメリカの銀行サービスに慣れてから後者の口座を開くほうが無難です。

小切手の発行

また銀行によっては無料で小切手を数冊発行してくれるかも知れません。無料ならそのまま「Yes」と言って発行してもらって下さい。20年以上前は日常生活において必須でした。しかし今はインターネット経由で色々と支払い出来るので、お金をかけてまで小切手を持つ必要はないです。友人との割り勘などの支払いはVenmoZelleを使い、これらは送金に手数料がかからず、アメリカ国内の銀行に口座を持っていればすぐ利用できるからです。また日本のように通帳はなく、代わりに毎月取引に関する明細書が発行されますが、現在、明細書を印刷して郵送してもらうと有料(毎回数ドル)となる場合が多いです。オンラインでpdfでもらえば十分なので、無料でない場合は以外は聞かれても「No, thank you」と断ってください。

銀行の選び方

アメリカの銀行で日本の銀行と違うところは上に書いた通り「口座維持手数料(monthly maintenance fee)」を取られかねないことです。ある一定額(minimum balance、最低残額)以上口座にお金が入っていないと、何もしなくても毎月手数料が取られます。これを避ける一番の方法は学生向きの口座を提供し、口座維持手数料を取らない銀行を選ぶことです。例えばですが、以下の銀行がこのような口座を提供しています。年齢制限にはお気をつけ下さい。

ちなみに最低残額は銀行の規模によります。全国に支店があるBank of AmericaとかChaseなどは高め、地域の小さめな銀行は低く設定されています。支店の数は気になるところですが、現金はATMがなくてもデビットカードで買い物すれば「キャッシュ・バック(cash back)」を使ってどこでも(例:スーパー)現金を引き出されるので、あまり問題になりません。FDIC(Federal Deposit Insurance Corporation)に加入している銀行を選べば、国際送金も問題なく対応しているでしょうし、万が一何かあっても預金は補償されます。またもし利子を期待する場合、小さい銀行の方がより高い利率を提供しています。従って留学当初は、地元に支店があり(=何かあったら電話ではなく窓口で対応)、学生向けの口座を提供している小・中規模の銀行をお勧めします。

実際の口座開設の流れ

流れとしては支店で口座を開く場合、以下の通りになります。

  1. 銀行の支店に行く
  2. 個室のところに行き(相手が忙しいと順番を待つ必要あり)、新しい口座を開きたい旨(I want to open a new account.)を伝えます。
  3. 恐らくどの口座を開くか聞かれるので、「Checking account, please」と伝えます。
  4. 必要とする書類があるか確認を受けるので、持ってきた書類を全て提出。すべて揃っていれば、申し込み用紙を差し出されて必要な欄に名前や住所、連絡先の電話番号を記入、最後に署名(サイン)をします。通常こことここに記入してね、という指示があるのでそれに従えばいいです。
  5. 記入の間、担当の行員はもってきた書類のコピーをとります。これらのコピーと申込用紙を確認し、最後に最初の入金(せいぜい数十ドルあれば十分)のお金を渡すことで、口座開設完了となります。通常その場で口座に関するパンフレットと申込用紙のコピー、そして数回使える小切手をもらえるはずです。小切手にはルーティング番号(routing number)と口座番号(account number)が記入されていますので、その係員に名刺をもらい支店名と電話番号を確認しておけば電子送金への準備も完璧です。このほか口頭で、1.いつごろATM兼デビットカードが送られてくるか(大体5~6 business days、営業日のことです)、2.別便で暗証番号が郵送される、と説明があるはずです。暗証番号はPIN number(発音はピン・ナンバー、personal identification numberの略)というのですが、初めてだと戸惑う方が多いので、注意して聞いてください。

基本、聞き取れなかったら聞き返してもう一度言ってもらう、それでもわからなかったら紙に書いてもらい後で自分で確認する、ことが重要です。分かったふりは一番良くないです。また後日送付されるデビットカードはVisaとかMasterとかのマークが入っていてクレジットカードのように使えますが、自分の口座と直結しており、その日の決済時に購入額以上の残高が口座にない場合ペナルティーとなります。クレジットカードのように後日一括して払う、ということは出来ませんのでご注意下さい。またデビットカードをいくら使っても、クレジットヒストリーの構築やその信用スコアを向上させることにはなりません。初めてアメリカに来た人がクレジットヒストリーを作り、こちらでクレジットカードを作るにはどうすればいいか、については別な機会にお伝えします。

以上、アメリカで銀行口座を開設するやり方でした。ご参考になれば。

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