米国で外食時の支払いは本当にややこしい
今月はここ12万年で一番暑い?!
今月はどこもかしこも(正確には7月だと北半球)暑い、と聞きます。そうしたらそれを裏付ける記事をCNNで見つけました。
7月はまだ終わってないので推測ですが、これまでの経過から2019年の記録を大幅に塗り替えるようです。通常記録更新の際には100分の1単位で更新されるのが、今回は位が一つ上がって10分の1単位で更新されるとのこと。現在の気候観測そのものは1940年ぐらいから始まりましたが、樹木の年輪、サンゴ礁、深海の堆積物などから抽出された数千年にわたる気候データを照らし合わせても、一番暑いとのことです。
気候学者の意見によれば人による気候変動が原因で、地球の気温は大気中の温室効果ガス濃度に正比例しているとのこと。温暖化に影響する自然な気候変動であるエルニーニョ現象は来ているものの、まだ発生段階であるため気温に大きな影響を与えていないと断言しています。
焼け石に水かも知れませんが、次はせめてハイブリッドか電気自動車にしようかな。
サービス料にさらにチップ?
以前アメリカでのチップの払い方について、CNNの記事を元に記しました。
特に最近、米国人ですら混乱、困惑しているという話もしました。
とある飲食店での実例
私自身良き市民として、そしてアジア系の人間としてこちらの社会に失礼のないように対応してきたつもりですが、先日さらに難問に当たりました。バトンルージュに出張した際、レストランで学科長会議出席者と一緒に平日の夜に夕飯をとった時の話です。
テーブルを囲んだのは7人ぐらいでした。普通のシーフードレストランです。各自飲み物と一品を頼み、親睦を深めるべく他愛のない話をしました。周りには十分な空席が空いていて混雑しておらず、また長居もしませんでした。
各自自分が飲食した分を払うことになりました。私のレシートは以下の通りです。
私が注文したの大きなサラダです。フルーツやナッツがかかった手の込んだサラダで、美味しくいただきました。
Taxを払うのも決まりですからコメントすることは何もないです。問題は残り。
CC feeとはクレジットカードで支払う際、お客が3%余計に支払うということ。アメリカではあらゆる場面でクレジットカードを利用出来るのが当たり前です。カードを使う際の最低額(例:10ドル)をアジア系食品店など個人商店が求めていたことはありますが、レストランで請求されるのは初めてです。納得いきません。後で調べると、Tripadvisorなどでこのレストランに対して同様に文句を言っている方が見受けられました。
次のSub w/Taxですが、これは注文した代金に税金とクレジットカード使用料を足した額です。その下に18%serv/Feeが課せられています。これは5人以上のグループの場合、注文した料理や提供したサービスの質に関わらず一律18%を請求します、という意味です。ウエイターは基本注文を取り持ってくるだけですが、テーブル当たりの人数が多いとお店は請求出来ます。理解するかしないかは別として、アメリカでは普通のことなのであえて不問とします。
サーバーにお金渡る?
しかし興味深いのがこのお金、サーバーには全額行かないらしいのです。
サービスチャージはレストラン経営者が配分を決定出来るらしいのです。導入した経緯は色々あるようですが、ウエイター・ウエイトレスには自分が働いて持ってきているのに、全部もらえないなんて理不尽な制度です。
とにかくこれが根拠でサービスチャージがあっても、チップを求めることがこちらでは普通になっていますし、私も従います。問題はどれだけ渡すか、です。
分からなかったので正直に隣に座っていた人(もちろんアメリカ人)に聞きました。彼は「普通に20-25%かな。あまり納得いかないけどね。」と話してくれました。納得いかない、という言葉にほっとして、当日は自分も同様に約20%チップを上乗せして支払いをすませました。頼んだのはお水だし、食べきったので持ち帰りの箱も貰わず。お水は減っても継ぎ足しにこないし、食べている途中味や他に必要なものも聞きに来なかったのであまりサービスが良いとは思えませんでしたが、常識ラインを保ちました。
結論を言うと$13.95の料理に対し、$21.10の支払いをしました。これでも他のお店で見受けられる税金やCC feeの合計(つまりSub w/Taxの額)に20%を乗っけたわけではなく、注文の料理に対して約20%チップを払っただけです。それでも元々のメニューの金額に対し、約51%増しの金額を支払ったことになりました。
考えてはいけないのですが、やっぱり腑に落ちません。
考察
後になってどうすればいいか、ネットを徘徊してみた所、いくつかのサイトに行きつきました。
Bon Appétitの場合
1つ目、助言をくれたアメリカ人同様、サービス料に20%チップを与えましょうというタイトルの記事。
Yes, You Should Still Tip 20% on Top of a Restaurant’s Service Charge
ただしこの記事には20%を乗せる根拠が全く書かれていません。Bon Appétitってそれなりの雑誌のはずですがありません。Pijja Palaceというレストランが一律19%のサービス料を取っている、という紹介のあと以下の文章がありました。
While tipping is optional, it is still encouraged and gets distributed among front-of-house staff—with a small percentage of the service fee being split between cooks and the management team.(サービス料の数パーセントをコックと経営陣で分け合い、チップは任意であるがそれでも奨励されフロントスタッフに分配される)
Bon Appétit
サービス料の数%がサーバーに行くのなら、20%のチップはいらなくないですかね。
Washingtonianの場合
「Washingtonian」はワシントンDC付近の情報を提供する雑誌です。サービス料とチップはここでも紛らわしいと紹介されています。
Should You Tip on Top of a Restaurant Service Charge?
So should you still tip? We hate to tell you there’s no one right answer here. (omission). The majority of people don’t offer a gratuity on top of a service charge, and the majority of restaurants don’t expect them to. That said, if you are inclined to add more for great food and service, then 5 to 10 percent is considered a nice gesture.(サービス料が課されている場合、さらにチップを払うべきか?伝えたくないが正解は1つでない。(中略)大多数の人はサービス料にチップを上乗せすることはないし、大多数のレストランもチップを期待していない。とはいえ素晴らしい料理とサービスに対してさらにチップを上乗せたければ、5~10パーセントを上乗せするのが良い心遣いと考えられる。)
Washingtonian
同記事の中で20%のサービス料を課すレストランでは、3分の1程度のお客だけが5~7%程度チップを上乗せて料金を支払っている、と紹介していました。別のバーテンダーは20%のサービス料では足りず、10%程度乗せるのが良心的だ、とも言っています。ま、もらえるのならもらいたい、の言うのが本音かな。
同様な記事が他でも見受けられました。
How Do New Restaurant Service Fees Work, and Should We Tip?
この記事を書いた記者は、20%のサービス料がある場合、元々の$50に対してサービス料が加わり$60。この場合チップは$5(10%)置くかな、と言っています。
Tripadviserの場合
一方でTripadvisorはサービスチャージが課されている場合、チップは必要ないと明記しています。
If you’re with a large party, be sure to check your bill just in case. 15% – 20% is often automatically charged for a large party (six or more). If the tip is included, the breakdown of the bill will read “gratuity” or “service charge,” which means that a tip is already included. (6人以上の場合15%~20%が自動的に請求されることが多い。 チップが含まれている場合、請求書の内訳に「チップ」または「サービス料」と書かれているが、これはすでにチップが含まれていることを意味する。)
Tripadviserp
これを全国共通の認識にして欲しいです。結局は連邦政府主導で指導が入らないと難しいだろうな。
結論
サービス料があった場合、大したサービスがなかったのにさらに20%チップを払った自分は払いすぎでした。常識的に5-10%を加えて払えば良さそうです。
勉強になりましたけど、必要なとき以外は外食を避ける傾向にまた拍車がかかるかな。何が何でも儲けようとするアメリカの悪いところを垣間見た気がしました。
コメント
New Orleans在住のMatsuです。パンデミック(2020年3月)以来、こういうextrac chargeをするレストランは増えてきてます:(。私は絶対エクストラは払いません。CCチャージがある場合は、その分チップから差し引きます。そして、レシートにこう書きます。「CC charge should be included in the price. Not additional.」. サービス料についても同様です。「I have already paid for service. I will not pay extra.」 経費が足りる足りないはマネージメント(店)側と従業員の間の問題。それで従業員が辞めるのは当然の事。私達客側には関係の無い問題だとと思います。どんなに美味しくてもマネージメントが悪いレストランは潰れて当然だと思っています。
Matsu様、
コメント有難うございます。返信が遅くなり申し訳ありません。
CCチャージはお店のマネジメント側の問題という認識、同意致します。せめてたまに見かけるガソリンスタンドのように、現金払いなら少し安くする、とした方が印象がいいかなと感じます。最近、レストランのオーナーがなんでも顧客に負担させて自分は儲けるという気がしてならず、外食からますます遠ざかっています。お心遣けという意味合いだったはずのチップが悪用されていると思えてなりません。