米国で素人が車のメンテナンスをする
以前も書いたように米国では99%の地域で車は必需品。私の場合毎日乗ります。日本のようにきちんとした車検があるわけではなく、メカニックの質はあてにならないのに金額だけは高いので、出来る範囲で車の体調を自分で見ることは重要かつ必須です。
依頼した場合かかる費用
恐らく前回交換をしてから100,000マイルぐらい走ったので、愛車トヨタ・カムリのスパークプラグを自分で取り替えました。もしディーラーや整備工場でお願いしたらいくらかかるかをざっくり調べたところ、税抜きで$109から$145と予想されました。
Toyota Camry Spark Plug Replacement Cost
このうち工賃が$67から$85となっていて、さらにこれらに税金がかかるので、自分で整備することで$60-$70節約出来たことになります。YouTube動画を色々と見ましたが、問題なく自分で気軽に出来ると確信出来たので、決断に至りました。
スパークプラグを買う
ネットで車種、年式、スパークプラグと入れるとたくさん出てきましたが、デンソーによるOEM製品を購入しました。アメリカのアマゾンで4つで30ドルちょいでした。
Denso (3297) SK20R11 Spark Plugs, Pack of 4
唯一アマゾンに文句を言いたいことですが、そこのサイトにあるAmazonConfirmFitで調べると、私の車に合わない、と表示されることです。
レビューでも書かれていますがこの情報は間違いです。実際に同じ製品番号の単品サイトに行き、確認をすると適合と出てきます。
すでに書いた人もいましたが、私も問題なかったことをレビューに書き込んでおきました。商品自体はプライム会員だったせいか、注文後2日程度で手元に届きました。
必要な工具
私の場合手元にあったラチェットレンチのセット(この中に延長バーと10 mmのソケットがある)の他にスパークプラグ交換のために以下のものを購入しました。
- OEM TOOLS 22887 5/8 Inch Magnetic Spark Plug Socket
- CRAFTSMAN 3/8″ To 1/4″ Socket Adapter, 1/4-Inch Drive (CMMT13030)
上の部品はスパークプラグを直接つかむソケットで磁石がついているもの。大抵のスパークプラグは5/8インチ(”はインチという単位)のソケットでつかめますが、手元にあったセットに同じサイズのソケットが入っていないので購入しました。また磁石がある方がプラグを引っこ抜いた時落っこちないようなので、磁石付きのものを買いました。
2番めの部品ですが、手元にあったラチェット及び延長バーの凸の部分(オス、英語でドライブもしくはmale)が1/4インチ(=2/8インチ)というサイズに対し、上のソケットにはめる所(メス、英語でfemale)のサイズが3/8インチと広く噛み合わなかったのです。したがってこの差を埋めるべくソケットのアダプターを購入しました。もしラチェットのドライブもしくは延長バーとソケットの受け側のサイズが同じならば、アダプターは必要ありません。
実際に繋げてみると、上のようになります。
交換の手順
以下の手順で行いました。
- エンジンが冷えた状態でボンネットを開ける。
- エンジンの位置を確認し、プラスチックのエンジン・カバーを開けるため2つのボルト(10 mm)をラチェエットレンチを用いて外す。ボルトが取れたら黒いカバーを丁寧に外す。
- 次にスパークプラグのワイヤーを固定しているボルト(下のエンジンの場合4つ)をラチェエットレンチを用いて外す。ソケットは前回同様10mmを使う。
- ボルトが取れたら、スパークプラグ・ワイヤーを手で引っ張りコイル全体を外し、後ろにのける。これは力を入れなくてもスポッと取れました。
注:この作業は賛否両論あります。マニュアルではボルトを取ったあと、ツメの部分を下方に押してイグニッションコイル・ワイヤーを外してから、残りの筒状の(コイル)部分を引き取るとあるからです。ただしこのツメの部分はプラスチックで出来ており、しばらく使って古いとすぐに折れてワイヤー自体も交換が必要となるそうです。私の場合恐らく新車時から交換なしでここまで来ているのでツメを触るのは危険と思い、上の動画同様スパークプラグ・ワイヤー全体を後ろにどけて置き、スパークプラグ交換をしました。
- 穴の中を覗くとスパークプラグが確かに中心に見えます。ここでラチェットレンチに延長バー、アダプター、スパークプラグ・ソケットを取り付け、穴に挿入し時計と反対方向にまわしてスパークプラグを取り出しました。私のラチェットレンチは小さく、ハンドル部分が短いため最初思ったより力が入りました。ゆるくなったあとはラチェットレンチを外し、手で延長バーを回してスパークプラグを外しました。
外したスパークプラグを見ると、ススみたいな白いものが積もっていることが分かりました。
これがどのような状態で積もるのかは以下のサイトが教えてくれます。
私の車の場合、相当走っていますし前回プラグを交換したのもかなり前ですから、この程度ならむしろいいのでは?とすら思いました。古いプラグを外し、新品のプラグをソケットに入れて元のエンジンに取り付けました。ちなみに古いプラグ、新品のプラグともに同じデンソーのOEM製品でした。
基本外したときと逆の手順で取り付けます。まずは手で延長バーを持ちプラグをエンジン側に入れ、ネジが進む方向(つまり右回り)にプラグをはめ込みます。手で回らなくなるまで回して締めたあと、ラチェットレンチを使って約20°から30°(1/8回転)程度締めました。その後スパークプラグ・ワイヤーを元通りにスパークプラグの上に取り付けます。
注:スパークプラグをねじ込む部分にシーラント(Anti-seize、密閉剤?)を塗るかどうか、なのですが、結論的には私は今回塗りませんでした。焼付を防ぎ、次回外す時に楽に外せるから塗る人は多いらしいですが、逆に塗りすぎると問題らしくデンソーは必要ないと言っていたからです。出荷時にその部分に加工が施してあるらしく、一度外してもう一度入れ込むときのみ、塗ればいいようです。
- スパークプラグ・ワイヤーを固定するボルト(4つ)を締めます。私はこの時点で一度エンジンをかけてみましたが、問題なくかかることを確認しました。最後にエンジンの上にプラスチックのカバーを取り付け、2つのネジではめ込み、作業を終了させました。
私自身初めてスパークプラグ交換をしましたが、だいたい30分ぐらいの作業でした。
交換後の感想
その後車を走らせましたが、踏み込んだときの加速がスムーズになった感じがします。また今回交換して判明したことですが、ススの付き方はどれも一様だったものの、左から2番めのスパークプラグのみが油まみれになっていました。恐らくここのピストンリングが消耗してエンジンオイル混入を招いており、結果としてエンジンオイルが消耗する現象を起こしていると推測できました。予算と相談ですが、エンジンを見てもらう機会があるときはこのピストンを重点的に見てもらうようにします。
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