パンデミックと教育業界の嫌な相関関係

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伝統的な教育産業はオワコンか

今日はお休みをとって大学のオフィスに行かず、自宅でNYCのパレードを観た後、映画などを見ました。暦的には明日ですが、少なくともネット上ではブラックフライデー・セールが始まっているので、まずはこの時期まで購入を見送っていた電化製品(新しいウェブカムとかバックアップを取るための外付けSSDなど)を購入しました。買ってみたいものはたくさんありますが、実際に必要なもの、となると考えてしまいます。貧乏性ですかね。

転職が今、記録的に多い州

自分の希望

昨日転職してトラックドライバーになってみたい、ということを書きました。

これはなぜかというと今流通が非常に問題になっていて、海ではコンテナ船が足りず高騰中、陸でもトラックドライバーの数が足りずに賃金が非常にあがっているからです。噂だとヒューストン地域では契約料+6桁ドル相当の給料がもらえるとか。体力勝負だったり、時間給であることもありますが、今のワタシにとっては非常に魅力のあるオファーです。

米国の状況

新しいオミクロン変異種がどう影響を与えるかわかりませんが、確かに今は買い手市場のようで職がみつかるようです。WSJの記事より。

Record Quitting Fuels Tight Job Market

job-opening

上の図だと青い先が求人数で黄土色が失業者の数ですので、今は完全に求人が上回っていることがわかると思います。 事実9月の求人数は約1044万人とパンデミック前を上回っている状態だそうです。

それでは全米でもどこの州で多くの転職が起きているか、という話ですが以下の記事が見つかりました。

Where U.S. Workers Are Quitting Jobs at Record Rates

where people quit jobs for better jobs

想像に難くなくルイジアナも入っていました(笑)。

教育業界の不遇さ

記事の中でも気になる文章がありました。

Quits in the education sector—which accounts for a larger share of employment in Northeastern states than many others—have risen at the fastest pace of any industry since January.

(北東部の雇用に占める割合が高い教育分野の退職者数は、1月以降、全産業の中で最も速いペースで増加しています。)

また以下のようなグラフが見つかりました。北東部だけではなく、アメリカ全体での傾向です。A graph describing those who quit the jobs

上のグラフによると辞めた方は芸術やエンターテイメント、リクリエーションなどに従事していた方の割合が高いですが、次に州や地域の教育に携わるもの、そして教育に関するサービスが続いています。オンラインがメインだったとは言え、パンデミック中でも教育は継続していたにも関わらずです。さらに読み進めると、以下の文章にあたります。

As job openings increased, quitting became a more attractive option for workers in the Northeast. Some states in the region—including New York, Massachusetts, New Hampshire and Rhode Island—have seen among the fastest growth in quits in the U.S. since January. Those individuals are likely leaving their jobs for better opportunities, including roles with higher pay, remote-work options and improved work-life balance.

(北東部では求人数の増加に伴い、退職することがより魅力的な選択肢となった。ニューヨーク州、マサチューセッツ州、ニューハンプシャー州、ロードアイランド州などこの地域のいくつかの州では、1月以降、米国内で最も早く退職者数が増加している。これらの人々はより高い給料、リモートワークの選択肢、ワークライフバランスの改善など、より良い機会を求めて仕事を辞めている。)

北東部だけでなく全米の傾向として教育サービス従事者が他の業界より多く辞めているようです。教育の重要性は大いにあると思いますが、就職先としてオワコンなのかも知れません。インフレが進む中、使命感だけではやっていけないのが事実です。

job decline in Education

転職の地域差

私がいる南部に目を向けてみると、これも想像出来る事柄が紹介されていました。
employment cost
2021年にはいり雇用するコストが南部で特に上がっていることがよくわかります。もともと南部は物価が安く、最低賃金も低く設定されていました。しかし左寄りの政権になったこと、そしてパンデミック中の色々な問題で人が集まらなくなったことにより、人件費が高騰したためだと思われます。

まとめ

個人的には最後の図が非常に気にかかります。

wage growth

上のいくつかのグラフで大学教員がどれだけ入っているか分かりませんが、非常に考えさせられます。こういうことを考えている時点で私は教員失格なのかも知れませんが、変わらないことを良しと考えるように仕向ける偉い人たちの考え方にはどうしても賛同出来ないのです。

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