アメリカの新しい祝日と南部州初の州立大学でワクチン接種義務化の検討

米国の新しい連邦祝日

いつ？

アメリカに新しく全国的な祝日が設けられました。「Juneteenth」というものです。

Biden Signs Into Law Bill Making Juneteenth A Federal Holiday（NPR)

先週学長から急にメイルが来て、6月19日を大学として休みにし、それを祝うため今年は18日金曜日を休みにするとのこと。急すぎて何が起きたかわかりませんでしたが、さらに17日にバイデン大統領が署名をしてアメリカ12番めの祝日となったそうです。でも恥ずかしながら私はこの日のこと、全く知りませんでした。もっっとも60％のアメリカ人も知らなかった、ということなのでそれほど珍しいことではなさそうです。

Juneteenth, 60% unknown

歴史

どんな祝日か知らなかったのでウィキペディアで調べてみると、

Juneteenth’s commemoration is on the anniversary date of the June 19, 1865, announcement of General Order No. 3 by Union Army general Gordon Granger, proclaiming and enforcing freedom of enslaved people in Texas, which was the last state of the Confederacy with institutional slavery.

（1865年6月19日に北軍のゴードン・グレンジャー将軍が南部連合で奴隷制を敷いていた最後の州であるテキサスにおいて、奴隷となっていた人々の自由を宣言・施行するという一般命令第3号を発表した日を記念日としたのがJuneteethである。）

あれ、そもそも奴隷解放は当時の大統領エイブラハム・リンカーンが宣言したのでは？と思いましたが、その次の文節の解説で状況が理解出来ました。

President Abraham Lincoln’s Emancipation Proclamation issued on 1 January 1863 had officially outlawed slavery in Texas and in all of the other states of the original Confederacy. Enforcement of the Proclamation generally relied upon the advance of Union troops. Texas, as the most remote state of the former Confederacy, had seen an expansion of slavery and had a low presence of Union troops as the American Civil War ended; thus, enforcement there had been slow and inconsistent prior to Granger’s announcement.

（エイブラハム・リンカーン大統領が1863年1月1日に発表した奴隷解放宣言は、テキサス州をはじめとする旧連合国のすべての州で奴隷制度を正式に廃止したものであった。この布告の施行は一般的に北軍の進軍に依存していた。テキサス州は旧南部連合の中でも最も遠い州であり、南北戦争が終わった時点では奴隷制度が拡大していて北軍の存在感も薄かったため、グレンジャーが発表するまでその施行が遅々として進まず、一貫性のないものであった。）

当時はインターネットもテレビもなかったでしょうから、北の方で何かあっても伝わらなかったことは想像に固くありません。また一方でCNNが何かの法案を通すのに反対した下院議員の名前を名指しで挙げていた理由も分かりました。上院は全会一致で通した、という話ですけど、議員一人ひとりが納得したんでしょうかね。なんか分断を煽るようなので、ここでは反対した議員の名前を挙げませんし、リンクも貼りません。ご理解下さい。ともあれ今日18日は大学が休みになりました。

参考：BBCの日本語がさらによく書けていると思うので、リンクを貼っておきます。

米奴隷解放記念日の6月19日、連邦祝日に制定　バイデン大統領が法案に署名