2020年米系航空会社のランキング
WSJより2020年度パンデミック下におけるアメリカ航空会社のベストエアライン・ランキングが発表されたので紹介します。
パンデミック下でサービスはどう変わった？
定時到着率
まず全体で見ると空港や空で混雑がなかったため、2020年は2019年より定時到着率が良くなったようです。率で言えば2019年の79%から2020年84%に改善されたとのこと。個人的な印象でいえば、これだけ空いていても5％しか変わらないのか、と思いました。これを考えると新幹線はすごいですよね。
また予想通り出発する便のキャンセルが相次いだとのこと。2019年の1.8％に対し、2020年は6％が欠航になったそうです。むしろ思ったより少ないんですが、予め便数を減らしていた中でさらに何らの理由でフライトがキャンセルした、と理解すればいいのでしょうか。
ロストバゲージ率
こんなパンデミックの中でも荷物がなくなっているようです。中でもアメリカン航空は他の航空会社の3倍もその率が高いとか。私の近所の空港からシャーロット便が4月から開通し、今後利用を検討しているのでぜひとも改善をお願いしたいです（笑）。
クレームの数、内容
クレームの数も大幅に増加し、前年比で534%もの上昇とのこと。クレームの内容は通常の荷物がなくなった、ではなくリファンドに関するものだそうです。以下の表はWSJより。
- Refunds：リファンド、返金
- Fares：航空運賃
- Reservation：予約
- Flight：フライト、運航時のこと
- Customer Service：カスタマーサービス
- Baggage：荷物、バゲージ
- Disability：身体に不自由がある人への対応
- Other：その他
欠航になった便に関して返金ではなく、バウチャーを提供し、後で使ってもらうようなケースが相次いだと報告されています。キャンセルの内容にもよりますが、顧客としては納得がいかないのも当然かもしれません。私の場合も昨年学会が中止になり使用できなかった航空券に対しバウチャーで渡されましたが、延期されないと1年の有効期限が過ぎてしまいます。いまだパンデミック中で乗る機会がないので、ぜひとも失効の延長を願いたいです。ちなみにバウチャーで積みあがった額はビリオンダラー（日本円で約1000憶円以上）だそうです。
どの航空会社が2020年1位になったか？
ランキングは？というとLCCのサウスウェスト航空が2020年度の首位でした。
過去2年間、デルタが首位だったのもびっくりですが、2020年にサウスウェストが首位にたったのはもっとびっくりです。席を自分で決められないのは不便だと思うのですが、アメリカ人はあまり気にしないのでしょうか？よく見るとアメリカ国内だとLLCが健闘しているのがよくわかります。高くてサービスが悪い、という評価をつけられているユナイテッド航空やアメリカン航空はこれでは厳しいですね。
サウスウェストの良いところであり、悪いところであるのは高い席を買わなくても、マイレージで高級会員でなくても、問題なく2つまで預けることが出来ることでした。ただ荷物が多いために遅延が長じたり問題が起きていたのですが、新しいシステムを導入してかなり改善したことが高評価になったようです。一方で顧客に欠航を伝えるのが遅い、というのが問題のようですが今後に期待しましょう。
デルタは定時到着率でトップだったようです。オーバーブッキングでも席を譲ってくれた顧客に対して気前よくインセンティブを与えているため、問題が非常に少なかったとか。改善すべき点は滑走路での2時間の遅延率（テイクオフ前、着陸後）が航空会社で最悪だったこと。デルタはデトロイトやミネアポリスでの冬季に気候によるもの、と説明していますが、そこにハブを持つ以上是非とも改善してほしいです。
項目ごとのランキング表（クリックすると拡大します、WSJより）
ランキングに入っていない重要な要素
パンデミック下で気にしたい点が一つだけあります。記事でも指摘されていますが、パンデミック当初は空いていたこともあり、どこの航空会社でも真ん中の席を開けていました。ところが客足が回復するにつれ、各社そのような処置を撤回していきましたが、唯一今でもそれを守っている航空会社があるそうです。どこだか想像つきますか？
デルタ航空、だそうです。
真ん中の席を開けることでウイルスがいた場合でもどれだけ拡散率や感染率を下げるか、について科学的な根拠はないそうですが、利用するにあたってこういう姿勢は検討に値する、と思いました。やっぱり私はアメリカン航空に浮気せず、デルタ航空乗っていくことにします。
コメント