夢破れる@2023年ケンタッキーダービー

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日本馬の挑戦

アメリカ3歳馬クラシック3冠初戦、第149回ケンタッキーダービーは現地時間午後7時(中部時間で6時)に開催されました。今回日本からは最終的に2頭出走となり、競馬素人ながら勝手に盛り上がったダービーでした。

私自身ルイビルに3年住んだので、ダービーの季節はどれほど盛り上がるか知っています。ダービーが行われる3週間ぐらい前から色々な行事が行われ、街は春の訪れを知ることが出来ます。

航空ショー

個人的にエアショーと花火が行われるThunder over Louisvilleの日が好きでした。昼間に色々な飛行機が空を飛び、暗くなると花火が盛大に打ち上げられました。私が在籍したラボは花火がダウンタウンで会場となるオハイオ川にほど近く、この日仕事をしても飛行機の爆音が気になって仕事にならなかったことを記憶しています。

私がいたときはステルス機が飛ぶ、というので見に行きましたが、薄暗くなってからの飛行で機体がほとんど見えなかった記憶があります。ステルスだけに昼間に見せるわけにはいかなかったのかな、と思いました。

今年はF-35Aというアメリカ空軍5世代目の最新戦闘機がデモ飛行したようです。老朽化したF-16ファイティングファルコンとA-10サンダーボルトIIに代わる機体とのこと。上の動画だと2分3秒すぎから見ることが出来ます。トップスピードが時速約1200マイル(マッハ1.6)、全長51フィート(約15.7m)、翼幅35フィート(約10.7m)とF-16と比較して大きくなっているのが特徴です。

上の飛行はかなり端折られているので、すべてを見たい方はこちらをどうぞ。3:09:55付近からF-35Aの飛行を閲覧出来ます。最初のは空軍、その後に出てくるのは海軍仕様(5:02:20付近)のものだそうです。

花火

エアショーが終わると日も暮れ、花火に移ります。この頃にはオハイオ川の川辺にたくさんの人が集まっています。ルイビルの花火ですが、私がアメリカで見た限り一番規模が大きいもので見ごたえがあります。音楽が入ったりと日本のそれとは趣が違いますが、演出という意味ではアメリカらしく楽しいものです。

因みにですが、花火を見終わって家に帰ろうにも、大渋滞に巻き込まれます。交通規制により利用できる道も限定され遠回りに帰宅することになります。来年以降、見学を検討される方は時間に十分余裕を見てお出かけ下さい。

今年の花火の映像へのリンクをここにも載せておきます。

ケンタッキーダービー

前置きが長くなりましたが、上のイベントが行われたのは4/22/2023、ダービーは今日5/6/2023です。海外在住の身としては、どんな馬であろうと日本産の馬を応援しない理由はありません。今回出走する日本産馬は

  • デルマソトガケ
  • マンダリンヒーロー

です。

エルマソトカゲ

英語のサイトでもUAEダービーで勝ったデルマソトガケの評判は悪くなく、トップピックではないですが「Contenders(対抗馬?)」として取り上げられていました。予想する人の中には勝ち馬として取り上げていた人も少なからずいました。レース1時間前ぐらいのオッズでも7-1から8-1で、3番から4番人気でした。

例えばESPNだと以下のように紹介されていました。

Fresh off a win in Dubai at the UAE Derby, this Japan-based horse was bred specifically to win the Kentucky Derby. With good speed and a strong front foot, if he gets the right trip, he could pull off the upset!(ドバイのUAEダービーを制したばかりのこの馬は、ケンタッキーダービーを制するために特別に育てられた日本馬である。スピードがあり、前脚が強いので、レースにうまく入ればアップセットも起きえる。)

ESPN

日本語で紹介がないかな、と思い記事を探すと今年も東スポが特集コラムを組み、調教助手の現地での声を聞かせてくれているので紹介します。もちろんすべて読みました。

マンダリンヒーロー

マンダリンヒーローはなんと地方競馬である大井競馬出身、騎手を務める方もJRAの競馬学校で挫折を経験、カナダで騎手免許を取って活躍する苦労人。勝手ながら自分と被るところもあり、このストーリーだけでこの馬を応援しない理由がありません。

「アメリカンドリームつかめ!」大井所属マンダリンヒーローがケンタッキーダービー出走

戦歴を見るとあの米G1サンタアニタダービーで僅差の2位になったそうです。サンタアニタパークはカルフォルニアの競馬場で、このレースはケンタッキーダービーのポイントを獲得できる前哨戦として知られていますが、そこで2位ならかなり期待出来ます。

補欠からの繰り上げ当選のようですが、昨年リッチストライクも同様な境遇から勝ちましたから、出場できる馬はどの馬にも勝つチャンスがあります。

というかこういう馬と騎手にスポットライトが浴びてほしいです。

賭け

昨年開設したアカウントにお金が少し残っていたので、今年もtwinspires.comにて2頭の日本馬に少額ながら賭けておきました。アメリカで馬券の買い方は以前紹介したので、そちらを参照下さい。

難しいことは考えず、今回は単賞2点買いです。

レース

中部時間5時半すぎからTVのチャンネルをNBCに合わせ観戦しました。今年は天候にも恵まれ、チャーチルダウン競馬場に15万人を超す観客が入ったとのことです。

レース前にはデルマソトガケの調教師であるOtonashiさんの映像が抜かれていました。思わずTV画面の写真を撮っておきました(下図)。今回エルマソトカゲで日本馬初のダービー制覇を成し遂げるかも、といったアナウンスでした。

期待が高まる中、レースが始まりました。結果は以下の映像の通りです。

日本語の実況

日本語実況

NBCによる英語の実況

英語による実況

デルマソトガケは6着、マンダリンヒーローは12着でした。英語での実況で触れられたのは2回だけ。特に一言目がレース結果を語っている気がしました。

Derma Sotokage has been taken well off the pace here. He is near the back of the pack early on.(デルマソトガケはここでうまくペースを持っていかれてしまった。序盤は最後尾に近い位置にいる。)

0:50付近

ケンタッキーダービーは出頭馬が多くペースも通常速いので、ある程度外枠から馬群に揉まれず前に出て好位置をキープするのがいいとされていますが、そのような形にはならなかったようです。また最終4コーナーを回っても前に馬がいたせいもあり、末脚は残念ながら伸びませんでした。

挑戦することは非常に大事なので、来年以降も日本馬のケンタッキーダービーでの奮闘・初勝利に期待します。今回渡米した日本馬はこの後の米クラシックレースにも出るのでしょうか?

おまけ

Otonashi調教師、会見に出席したものの、御覧の通り酩酊状態で他人が支えないと立っていられない様子。ルイジアナのニューオリンズ、バーボンストリート付近なら許されますが、ケンタッキーダービーでの公式な場だとかなりまずい、です。

恐らく最初で最後のケンタッキーダービーでマスクしなくて誰も気にしない場所で心も解放され、バーボンの首都でウッドフォードリザーブやブライトンなど色々なお酒を飲みすぎたんでしょうか。

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