あくまでもCDCの勧告、米国務省の対応は今後
5/24から6/6までの勧告レベル
CDCは5/24に日本への渡航勧告レベルを4に引き上げる発表をしました。それに対しレベル4とされる根拠を探った記事を私は書きました。
結論から言うと、実際の感染者数ではなくワクチンの未接種率が問題とされたのではないか、という推測でした。数だけで見ればレベル2に該当するはずだからです。
6/7に発表された新しいレベルとガイドライン
新しい基準
CNNによるとCDCが120以上の国を対象に新しく旅行に関する勧告を出した、という記事を見かけました。
CDC issues new travel advice for more than 120 countries
記事を読むとCDCは月曜日に見直したガイドラインを発表したそうです。Covid-19が持続しているがコントロールされている国と、深刻なアウトブレイク状況にある国をより明確に区別することを目指したものだそうです。
CNNの記事にはあらためてCDCの判断が紹介されていました。かいつまんで書くと以下のようになります。
- レベル4:過去28日間に人口10万人あたり500人以上の感染者が出ている国。例:ブラジル、インド、イラク
- レベル3:人口10万人あたり100~500人の感染者が報告されている国。ワクチン接種していない人は不要不急の渡航を避けることを勧告。例:メキシコ、ロシア、イラン
- レベル2:10万人あたり50~99人の感染者が報告されている国。ワクチン未接種で重症化のリスクが高い人は渡航を控えることを勧告。例:フィンランド、カンボジア、ケニア
- レベル1:過去28日間のCovid-19の症例報告数が50件以下の国。それでも渡航前にワクチン接種を勧告。例:オーストラリアやニュージーランド
よりワクチン接種率を意識した判断に思えます。しかし日本のことは書いてありませんでした。どうなったのでしょうか?
日本は渡航勧告レベル3
CDCのホームページに直接行ってみます。トップページには掲載されていませんでしたが、検索すると以下のようにでてきました。
しれっとレベル3に戻っていました。
CDCのトラベルマップ(https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/travelers/map-and-travel-notices.html)を見ると現在以下の国からの一般旅行者の渡航を禁止していることが分かります。
- 中国
- イラン
- ヨーロッパのシェンゲンエリア
- オーストリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルグ、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、モナコ、サンマリノ、バチカン市国
- イギリス
- アイルランド
- ブラジル
- 南アフリカ
- インド
それでも中国はレベル1、イギリスはレベル3です。ヨーロッパでもワクチン接種が進んでいるところもあるのに、今日でも渡航禁止は少し驚きました。変異種の大元であることを気にしているのでしょうか。
日本の新規感染者数、ワクチン接種率
日本での最新の感染状況を知るのはどうやら厚生労働省のサイトのようですが、5月24日と比べると確かに新規感染者数そのものは減ってきているものの、重症患者の数が比較的高い値で推移しているようです。医療施設が逼迫している、ということでしょうか?
ワクチン接種率に関しては首相官邸のページで閲覧出来ました。
6/7現在で1回目接種率6.92%ですから、進んでいる国と比べたら低いです。
実際の人口10万人あたりの数値はここで見つけることが出来ました。
この数字から鑑みるに日本は感染者数ではレベル1(沖縄を除く)の範疇のものの、ワクチン接種率や病院の逼迫率でレベル3とされている、と理解します。でも逆に5/24のレベル4の判断から2週間経った6/7でのレベル3に下げた根拠はなんでしょうか?2週間でそれほど変化は伺えないので、全くわかりません。あくまでCDCの判断ですが、これに基づいて米国務省も後日対応を変更するのかが気になります。
追記:今みたら今日米国務省も日本への渡航レベルを3に引き下げていました。
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