良くない歴史は繰り返される
ラフィエット市の状況
ここラフィエットはニューオリンズから車で西にI-10を2時間程度走った距離にあります。結論から言うと、元々ハリケーン予想進路の西側で心配していたのは主に風でしたが、進路がさらに東寄りになってここは助かりました。
午前中、外に出てみましたが木々の枝が多少折れているのをみかけましたが、倒れるほどの被害はありませんでした。午後、大学は閉鎖しているもののオフィスに行きましたが、冷凍庫も含めて電源は落ちなかったようです。あとはここより北の方でもたらされた雨がミシシッピ川を通じて河口であるこのあたりに急に流れ込み、時間差の洪水が起きないことを祈るのみです。
ニューオリンズ地区を中心に被災された方々がたくさんいらっしゃると思います。毎日の安全と一日も早い復興を希望してやみません。
ガソリン価格上昇懸念
昨日ハリケーン・アイダはルイジアナ州Port Fourchon付近に最初上陸した、と報道されました。ここに何があるのかその時は知らなかったのですが、今日になって判明しました。
石油採掘する場所のようです。
Hurricane Ida wipes away entire buildings in Port Fourchon, a key Gulf of Mexico oil port
記事によるとここはアメリカの原油供給の18%を担っているとのこと。写真で見る限り建物の被害は甚大に見えますから、復旧には時間がかかりそうです。全米的にガソリン値段の高騰が起こる要因になるかも知れません。CNNも洪水が起きていないのでカトリーナのときほどひどくないものの、起こりうると予想していました。
Hurricane Ida may push gas prices even higher
ちなみにハリケーン被災後の詳細なレポートはエネルギー省の以下のページから読めます。どの地域にどこの会社の石油精製所があるか分かって興味深いです。
やっぱり略奪横行
昨日も書いた通り電気がなくなると治安が悪くなりますが、残念ながら今回もニューオリンズで問題が起きているようです。
New Orleans police arrest looters after Ida knocks out power: ‘This will not be tolerated’
ニューオリンズ当局によればハリケーン・アイダの余波を受け略奪行為が多数報告されている、とFoxが報じています。聞くより読むより証拠を見て下さい。
NEW – Purported video of looting in New Orleans, Louisiana amid Hurrcaine Ida’s devastationpic.twitter.com/6LufkHGewn
— Insider Paper (@TheInsiderPaper) August 30, 2021
南部訛りのおばちゃんの言葉がすべてです。”Do you think I got suffered this?” “Only in my city.” ”Men, what a fxxcking xxx” と聞こえます。また以下の映像は燃えたスーパーのATMにある現金を狙っている輩の姿をドローンが捉えています。
The moment looters realize a drone is watching them try to break into an ATM maching in burned down St. Claude market in the lower 9th ward. #hurricaneIda #looting pic.twitter.com/PtPGO7ZPGE
— WXChasing (Brandon Clement) (@bclemms) August 30, 2021
ニューオリンズの警察によれば正確な数はわからないけれど「A number of warrants are outstanding.(数多くの令状が発行されている)」とのこと。今後もルイジアナ州兵と協力して強盗対策のパトロールを続けていくそうです。新型コロナ対策もそうですが、本来力をあわせて何かに取り組むべき時期なのに、余計な人材と時間を別なところにかけないといけないあたりにこの州(というかアメリカ?)の状況、問題が透けて見えます。
どうせやらなきゃいけないほど追い込まれているのなら、赤外線スコープ、せめて懐中電灯でも使って夜にやりますけどね。真っ昼間から堂々としすぎではないかな、と。
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