大雨、感謝祭、教育と税金
今回の記事はルイジアナ、というよりさらに狭い範囲の身近で起きた話です。忙しくてまた間があいてしまいました。反省。
道が冠水、の図
幸いなことに今年もここラフィエット市を直撃するようなハリケーンはありませんでした。もっとも11月13日の早朝に短い時間ながらも大雨が降り、街の低いところが冠水しました。
朝7時頃に大雨洪水警報は出ていましたが、9時過ぎなら雨も止んで大丈夫かなと思ったら、まだ水浸しでした。自分の車(セダン)の車高だとギリギリのところがあったかと思います。車が無事で何よりでした。
サンクスギビング
先週は感謝祭(サンクスギビング)で、木曜日以降はお休みでした。友人の所に色々お邪魔して、この時期の食事を楽しんで来ました。わかっているのについ食べすぎてしまい、体重が増えました。運動して減らさないといけません。
他の地域ではないルイジアナの食べ物、といえばガンボです。各家庭に秘伝のレシピがあったりします。今年も運良くありつけました。この辺の人だと調子が悪い場合「ガンボ食べて寝てろ」というぐらい一般食です。
見た目はえっ?と思うかもしれませんが、コクがあって美味しいのです。日本人の口に絶対合うはず。アメリカ南部に来た時はぜひお試し下さい。
教育への心配
幼稚園から高校
ルイジアナ州はもともと教育に関して問題が多い州ですが、政権が変わって今後もっと増えそうな感があります。1つ目はこれ。
A Bill to Kill the Education Department Is Already Filed. Here’s What It Says
次期大統領の公約の一つである教育省(Department of Education)の解体がすでに法案として提出されたようです。実際解体、となるといくつものプロセスが必要ですぐには起きないのですが、ルイジアナ州としてこの法案が問題になる点をあげます。
Allocations would be driven by the number of students enrolled in each state’s public, private, and home schools without consideration to other factors such as how many children live in poverty or have other specific needs.
(新しい形の補助金は各州の公立、私立、ホーム・スクールに在籍する生徒数によってが決定され、貧困にあえぐ子どもの数やその他の特別なニーズを持つ子供の数といった他の要素は考慮されない。)
もともと教育省はTitle Iを通じて幼稚園から高校まで低所得家庭の子供たちが多く住む地区(=ルイジアナ)の公共教育に資金を多く配分してたのですが、この法案はたとえ公立学校へ入学しない人の割合が多い州であっても連邦政府の予算を生徒数に応じて各州に割り振るよう変更するものです。つまり今までより州が(お金もちの子息が多く通う)私立学校やホーム・スクールに資金を回せるような仕組みにする、という意味です。
Title 1の資金が対象となる学校は全米で約62~63%ですが、ルイジアナ州では約80%の公立校が対象でした。
この法案が成立した場合何が起こり得るかというと、
全国の教員労働力の5.64%にあたる18万人の教員職がなくなります。特にルイジアナ州が最も影響が大きく、教職の12%以上が無くなるとのこと。すでに教員が足りてなく、さらになりたい人も少ないのにどうなるんでしょうかね。
州立大学
2つ目、教育に関する補助の欠如は高等教育にも及びます。
Louisiana higher ed braces for big budget cuts. What would it mean for universities?
時限立法によって0.45%上げていた州売上税が今年度末で期限を迎えるため、ルイジアナ州の高等教育機関は来年度2億5000万ドルほど予算が不足するそうです。これによりどういうことが起こり得るかというと、
- 大学のプログラム削減
- 教員の解雇及び新規雇用の停止
- 州内の学生への学資援助(TOPS)減額
があげられるそう。学生数は一番ひどいときより増加に転じていますが、増えた学費収入がこの額を埋めるほどでは到底ありません。事実うちの職場では上記に準ずるような手段がすでに模索、実行されてる状態です。
売上税
国からお金が来ない、現在の税収も足りないなら、今年度末で期限を迎える税とは違った形で補うしか当面策はありません。どうするか?といういうと0.45%の臨時増税を廃止する変わりに、州の売上税を恒久的に4%から5%に上げるそうです。これって要は増税ですよね。
Louisiana already had highest sales tax in the nation; even higher now
上の記事を見るとわかるのですが、実はルイジアナ、州と郡をあわせた売上税の平均ではすでに全国トップなんです。それが少しとはいえ、さらに高くなって1位を堅守することになります。
Redditなどの議論を読んでいてなるほど、と思ったのですが、税金の取り方が広く薄くなんですね。公平とも言えますが、食品とか生活必需品にも税金がかかる。つまり低所得者にも負担がいく、ということです。
他の州では(例:テキサス州)食品とかには州税をかけないで負担を減らしているのに、低所得層が多いのにルイジアナ州ではあえてそうしない方策のようです。日本の消費税も同様です。確かに考える余地はありますが、もうこの方策は2025年1月に施行されます。
まとめ
これらの話は大統領選やその他11月の選挙でも大して議論に上がらず、しれっと変更されようとしています。選挙権のない者がどうこう言うつもりはないですが、シンプルにみんな不安にならないのかな?とは思います。
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