今日のニュース
新学期が始まったのは昨日ですが、今日も相変わらず生徒対応に終始追われました。来週には少し落ち着くことを希望します。ニュース的にはバイデン氏が新型コロナ対策として対象となるアメリカ市民に2,000ドル給付する案を発表していました。ビジネス救済など含めて総額1.9兆ドルの予算案で、金額が大きすぎてなんだかピンと来ません。
Biden proposes spending $1.9 trillion as he unveils ‘rescue plan’ for America
党を限らずただばら撒くことに対して効果を疑問視している議員いますし、私もそう思います。必要な人に必要な額が届けばいいかと思うのですが、時間と手間がかかりすぎるのでしょうか?
1月6日、米国会議事堂で起きた乱入事件を再考察
私はワシントンDCに行ったことは一度しかありません。ニュースで報道されても事件が起きた国会議事堂や抗議集会が行われた場所が地理的にピンと来ず、近いのか遠いのかもよくわかりませんでした。また議員たちもどこにいて、どこに避難して難を逃れたのかもよくわかりませんでした。ところが今日ある動画で3Dの地図も含めてCNNの動画で非常によく解説されていたので紹介します。
15 hours of chaos that led to Trump’s impeachment
1:05 pm、国会議事堂で選挙結果を集計する会議が始まる
1時過ぎにバイデン候補が投票にて勝利したことを承認する過程に入りました。写真を見れば分かる通り、議長は上院からペンス副大統領、下院はペロス氏です。つまりこの会議は上院・下院が集まった会議であることがわかります。
1:10 pm、現職大統領が抗議集会のステージで演説中
国会議事堂から約2マイル離れたホワイトハウスに近い広場で行われた抗議集会が行われました。現職大統領はステージに立ち、集まった支持者に「共和党員はある種の誇りと国を取り戻すための大胆さが必要だ」と演説をしました。この後、多くの参加者が国会議事堂に向かったわけです。2つの場所の地理的な場所は以下の図を見ると直感的にわかります。
1:13 pm、暴徒化した支持者が国会議事堂のセキュリティーと小競り合い
2マイルあるにも関わらず、1:13pmには議事堂の西側入り口で支持者とセキュリティーの小競り合いが確認されています。普通に考えれば演説を聞いてから2分足らずで歩いて広場から議事堂に着くとは思えません。演説を聞いて高揚してこのような結果になったとは考えにくいです。つまり現職大統領の演説に「煽られて」向かったという説は正しくないのかも知れず、むしろ集会に最初はいたとしても元々計画があり、話を聞かずにそこに向かった可能性も考えられます。もっとも大統領は広場で1時間も演説をしたので、いくらかの支持者は話の最初の部分だけ聞いだけで高揚し、議事堂に向かったことも考えられるので、全く「煽られた」話がなかった、とも限定出来ません。要は私にはよくわかりません。
2:13 pm、抗議者が侵入したことを議員に伝える
午後2時13分、上院で発言をしていた議員に抗議者が国会議事堂に侵入した、という連絡が入りました。ここから議員たちの避難が始まります。また2:14 pmには抗議者が階段を駆け上がり、上院の部屋に向かってくる様子が映像に捉えられていました。ただし議事堂のセキュリティーは機転を利かし、抗議者を会議をしている部屋とは反対の方角に誘導していきます。2:30 pmにはペンス大統領を会議場から別な部屋に避難させたことが確認されました。一方で下院の会議場では議員が椅子の下に隠れるように指示がなされていました。この間にさらなる抗議者の集団が議事堂に入り、最終的に上院の会議場にたどり着くのでした。また別な場所からも侵入が試みられ、結果的に多くの部屋へ(下図で赤い所)に抗議者が立ち入られることになりました。
2:48 pm、DC地区に夜間外出禁止令発令
ワシントンDCの市長がこの事件に対応し、2時48分にツイッターにて夜間外出禁止令を発令しました。
3:13 pm、現職大統領がツイッター更新
騒動開始後、2時間以上経過してから現職大統領がツイッターを更新します。恐らくもうそのツイートは見えないので、左に貼っておきます。しかしこのツイート後10分以内に、侵入していた抗議者(女性)がセキュリティーに胸を撃たれ重傷。警察はすぐに治療を施されたものの、のちに死亡が確認された事態も起きました。銃撃した警官は調査の間、仕事から離れさせらている状態とのこと。3:36 pmに大統領報道官がツイッターを更新、大統領が国家警備隊を動員要請したことを伝えています。ただ噂レベルですが大統領がなかなか要請に応じないので、事態収集のために副大統領が命令した、という話もあり疑惑は包まれたままです。どちらにせよ軍動員により事態が落ち着きました。
4:07 pm、次期大統領、現大統領がスピーチを配信
議事堂内で治安回復後、次期大統領がデラウェアから事件を非難する動画を配信しました。その直後に現大統領も動画をツイッターに配信し、抗議者が家に帰るよう伝えました。外出禁止令が有効となる6時前に抗議者は議事堂周辺からも締め出されました。
6:27 pm、議長が集計・承認作業再開を宣言、翌日4時ごろ終了
議員たちにより会議が再開されます。何州かで承認反対がありましたが手続き開始からおよそ15時間、翌朝4時に選挙の結果が承認され、次期大統領候補が議会で認定されました。最後にペンス副大統領が(憲法に則り仕事を全うしているだけですが)その宣言をしているのが印象的です。
以上が事件当日の流れです。これが元となって今週大統領の責任問題で罷免や弾劾の決議が下院でなされています。法的な判断は私にはわかりませんが、何が起きたかは知っておいた方が良いと思い、備忘録で残すことにしました。さてどうなるでしょうか?
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