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ファイザーのワクチンが正式使用認可、米公立大学も順次対応へ

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ワクチン正式認可により義務化への法的問題クリアへ

新学期初頭で自主隔離中を申告した学生数

初日朝7時の時点で175人

昨日大学で秋学期の授業が始まりましたが、上の方から朝早速メールが入りました。175人の生徒が新型コロナウイルスの感染、もしくは濃厚接触により自己隔離を申請してきたとのこと。今学期授業登録をしている学生が何人いるかまだ発表がありませんが、通常だとおよそ全学生の1%程度と推測出来ます。私の大学の濃厚接触に関するガイドライン(https://louisiana.edu/covid19/health-safety-info#feel-ill)はややこしく、

ワクチン接種完了している場合:

ワクチン接種していない場合:

となっています。

想定出来る実数との比較

このため隔離する必要がある人の中で、実際にどの程度隔離を実施しているか推測するのは難しいですが、ざっくり計算してみると、

あくまでもざっくりの推定数字ですが、濃厚接触者による隔離者が入っていないことを考えると、正直申告者はもう少し多くてもいいかな、という感じです。これで約25%という学生のワクチン接触率が今でもあまり変化ないなら、学内は相当対策しないと危なっかしいかなと思います。

FDAがファイザー・ワクチン正式認可

その午前中、FDAが新型コロナウイルスに対しファイザー製ワクチンの正式使用を認可する判断を下したことが報じられました。16歳以上です。

FDA Approves First COVID-19 Vaccine

Comirnaty(コミナティー?)という商品名で今後販売していくようですが、しばらくは引く手あまたでしょう。12歳ー15歳はいまだ緊急使用許可、11歳以下の使用はまだ精査中です。しかしこのニュース、日本語ではあまり記事になっていなかったのですが、なぜでしょうか?

大学側、即対応

夕方5時頃、学長からメールが入りました。FDAのワクチン正式使用認可により、ルイジアナ州の大学生に必要な(required)予防接種とする、という内容でした。地元のメディアもすぐにこのニュースを取り上げていました。

Vaccinations will be required for UL students

ただどこまで強制力があるのかはっきりしません。学生はワクチン接種の証明書を提出するか、医学的に無理であるという医師の証明書を提出する必要がある、とメールには書いてありましたが、すでに大学は始まっています。書類提出期限は恐らく9月中ごろ以降になりそうですが、教員や職員同士がお互いに、そして我々が学生に接種をしたか、しないかを聞いてもいいかどうかは触れられませんでした。

そんなこんなでグダグダしていると、隣の大学がより突っ込んだ対策を今日発表しました。そのLSU系大学群より早く対応する、と発表してしまい怒られたか、彼らが言うまで忖度して詳細を控えているのかも知れません。

LSU to require vaccines for students, faculty & staff

教職員、学生全員に接種を必要(required)とし、接種を受けない、受けれない人はPCR検査を定期的に受けることを必須としました。1回でも接種するか、受けないかの判断は9月10日までに、受けると判断した場合は10月15日までに完了証明書を提出となっています。

問題点

大学トップはワクチン接種を「highly encouraged」から「required」に変更しました。どちらにしても義務(mandate)とは呼ばず、オプトアウトする権利を残していることから、かなり政治に考慮した判断に聞こえます。また定期的な検査、と言っても以前大学側が予定した期間は1ヶ月ごとに対し、CDCは週に2回を推奨していますからギャップがあります。うちの大学は無作為で抽出して検査、と発表し、未接種者が学期中平均で何回検査受けるかなど、具体的な数字を出すことを控えました。この頻度にも今後変化があるのか、見守っていく必要があるでしょう。

ちなみにルイジアナ、今日の新規感染者は3,814人と少し減ったものの、新たな犠牲者は139人。州民数は465万程度です。多すぎませんか?

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