ボストン美術館に無料で行ってきた話

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日本常設展示コーナーは休止中

W杯のサッカーがノックアウトステージに入りました。以前、欧州出身の同僚が何人かいる、とここに書きましたが、今週までにどの国も仲良く敗退していきました(笑)。これから決勝までは大人しく観戦出来そうです。

昨日会社帰りにバックベイからダウンタウンクロッシングまで歩いたのですが、フォーシーズンホテルの前を通ると、人だかりが出来ていました。フランスはまだトーナメントに残っているので、選手の出待ちかもしれません。

そういえば何日か前のニュースでバックベイに住むおばあちゃんが選手と友達になった、という記事が紹介されていました。

‘They’re my buddies’: 96-year-old Back Bay woman befriends French soccer team

運が良ければ私も会う機会があったのでしょうか?羨ましいです。

ボストン美術館探訪

先週の独立記念日の週末にボストン美術館に行ってきました。月初の週末はバンク・オブ・アメリカになんらかの口座を持っていると、入場料無料で入館できるからです。バンカメさん、ありがとう

Museums on Us

ボストン美術館に行くのは2度目ですが、前回はゴッホの特別展に行っただけなので、常設展示エリアをゆっくり鑑賞するのは初めてです。

ボストン美術館に行った話
ヴァンゴッホ特別展示先週はボストン近郊に引っ越してきて初めて、他州からお客様を迎えました。ルイジアナで住んでいたアパートと比べると現在の部屋は物を置ける場所が圧倒的に少なく、床に未開封の箱が残っていたのですが、お蔭様で片づけるきっかけ(=動…

今回はオレンジラインのRuggles駅で降り、ノースイースタン大学のキャンパス内を突っ切って美術館に到着しました。入館無料日をあてにして混雑するかも、と思い開館の10時に着くようにしました。

Huntington Ave.側の入り口

正面入り口右手にチケット売り場がありました。バンカメのATMカードを見せるとスタッフがチケットを発行してくれました。これを持って中へ。入るとすぐにスタッフが館内の地図をくれました。あとで知ったのですが、Bloomberg Connectsというアプリをスマホにダウンロードしておけば、そこに館内の地図や展示品の解説が閲覧出来たようです。

展示エリア入ってすぐの所にロタンダがあり、上に登る階段がありました。

ロタンダ(Rotunda)は、ドーム状の屋根を持つ円形の建物や部屋を指す建築用語だそうです。
ロタンダ(rotunda)

ここで2階に上がり、今回訪問の一番の目的であった印象派の絵画コーナーを見に行きました。というのはボストン美術館は、パリ以外だと世界有数のフランス印象派のコレクションを所蔵している、と聞いていたからです。

何度でも言いますが、私が芸術に造詣があるとは思えません。しかし職場での雑談で絵とかクラシック音楽の話がよく出るんです。教養を試されているのかも知れません。欧米人とのビジネス会話でこれらの知識はあっても困らないと思います。

印象派の作品

特にクロード・モネの作品展示に興味がありました。パンデミック前(確か2018年)、学会帰りのパリでMusée d’Orsay(オルセー美術館)に立ち寄った際、たくさんのモネの作品を見れたからです。つまり残念ながら彼の作品が好き、ではなく美術の教科書で見たから有名、他でも彼の作品を見たことあるつながり、という浅はかな理由です(苦笑)。

ギャラリー252に入ると、モネの作品がたくさんありました。そのうちのいくつかを紹介します。

Water Lilies, 1907

これら油彩の風景画は水面に浮かぶ睡蓮を描いています。モネといえば、睡蓮です。本人曰く「季節の移ろいに合わせてモチーフを刷新し、そうした変化によって生じる光の効果に合わせて描いた。その効果は、季節の移り変わりだけでなく、分刻みで絶えず変化していく」のだそうです。

La Japonaise (Camille Monet in Japanese Costume), 1951

解説によると元々のタイトルは「La Japonaise」ではなかったとのこと。「Japonerie」という当時新しく造られた「日本の工芸品を模倣した西洋の作品」を示す言葉だったそうです。モネの奥さんであるカミールさんが被写体ですが、彼女本来の髪の色は黒だったらしい。それを彼は工夫を凝らして金髪のパリジェンヌとして描いたとのことです。

Conservation in Action: La Japonaise

モネは日本の浮世絵に影響を受け、随分と浮世絵を集めたそう。それでここでも奥さんに着物を着せてみたんでしょうかね。ただ扇子の「赤・白・青」はフランス国旗の色で、ここでもパリジェンヌであることをアピールしてしているようです。この写真では分かりづらいですが、畳一畳ぐらいの非常に大きな作品です。

Grainstack (Snow Effect), 1891

見ての通り干し草の山(小麦らしい)を題材として描いた作品。自宅近くの野原に積まれていたそうです。

モネは、自宅近くの野原に積まれた小麦の山(「穀物の山」や「干し草の山」とも呼ばれる)を題材にした一連の絵を描きました。ここでも一日の中で変化する光、色、形が互いにどのように作用し合うかを探求した作品、という解説を読みましたが、理解するにはこのシリーズ(=Grainstack)の他の絵を見て比較しないといけなさそうです。

他には印象派だとピサロやルノワールなどの作品が展示されていました。たまたま気に入って撮った写真を掲載しておきます。

Grand Canal, Venice, 1881, Pierre-Auguste Renoir
The Shepherdess, 1881, Camille Pissarro

ポスト印象派の作品

印象派の隣の部屋にはポスト印象派の作品が展示されていました。ゴッホとかゴーギャン、セザンヌです。ゴッホは特別展があった時にブログを描いたので、そちらを参考にして頂けると幸いです。

ボストン美術館に行った話
ヴァンゴッホ特別展示先週はボストン近郊に引っ越してきて初めて、他州からお客様を迎えました。ルイジアナで住んでいたアパートと比べると現在の部屋は物を置ける場所が圧倒的に少なく、床に未開封の箱が残っていたのですが、お蔭様で片づけるきっかけ(=動…
Where Do We Come From? What Are We? Where Are We Going?1897-1898, Paul Gauguin

Wikiによるとゴーギャンで一番有名な作品とのこと。とにかく横に大きな作品です。解説によるとこの作品はゴーギャンのポスト印象派の先駆けとも言えるとか。というのは自身の感情、印象派的な技法を強く追求するあまり、逆に鮮やかな色彩、明確な筆使いといった印象派の手法を否定してしまったからとのこと。

Flowers and Fruit, 1888-1890, Paul Cezanne

セザンヌは様々な静物画でりんごを好んで描いたようですが、ここにはありません。ただ制作に時間をかける人だったようで、時間をかけすぎてりんごが腐り、下絵だけで終わったこともあったという逸話もあります。

解説には緊張感をはらんだ歪み(デフォルマシオン)がわずかに現れている、とのこと。セザンヌは写真的な写実性よりも構造を強調するために、意図的に形や視点を調整した、とありますが、どのあたりでしょうか?わかる方がいらっしゃればご教授下さい。

こうした独特の造形は同時代の人々からは激しく非難された一方で、ピカソ(Picasso)やブラック(Braque)に影響を与え、キュビズムへの道を開いたそうです。なるほど。

ちなみに8月からピカソやミロ、ダリの展示が始まります。

Picasso, Miró, Dali: Unbound

たまたまですが、セザンヌ以降の話を深堀りできそうです。時期は2026年8月から2027年1月まで。8月以降にまた訪問しようと思います。

おわりに

ボストン美術館は広く、1日ではとても周りきれません。自分の場合、ヨーロッパ以外のコーナーでは、古代エジプトや古代ローマやギリシャの展示を駆け足で見てきました。旅行でいらっしゃる方は事前に調べて、自分が見たいところを集中的に行く必要がありそうです。

日本の展示コーナーは残念ながら閉鎖中で、来年にならないと再開しないので注意が必要です。ただし無料で外から入れる日本庭園(天心園)には立ち寄ってきました。ボストンの中心にこんな日本庭園があるのが不思議でした。

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